糖尿病透析予防診療チーム

糖尿病透析予防診療チームとは

糖尿病患者数の増加と重症化、そして、糖尿病腎症を中心とした合併症の増加によって、QOL(生活の質)の低下や透析療法に代表される糖尿病治療にかかる膨大な医療費が、国をあげて大きな課題となっています。

糖尿病腎症とは、三大合併症の一つで、血糖値の高い状態が長期間続くことで血管が傷つけられ動脈硬化を起こし、細かい血管の集まりである腎臓に障害が起きます。

このような現状を踏まえ、那須赤十字病院では、2014年6月に糖尿病透析予防診療チームを結成し、糖尿病腎症の患者さん対し、医師、看護師、管理栄養士が協力し、糖尿病腎症の進行を抑制し透析導入を予防するための療養支援を行っています。

糖尿病透析予防診療チームメンバー

医師 2名
看護師 6名(糖尿病看護認定看護師・透析看護認定看護師)
管理栄養士 2名

活動内容

毎月カンファレンスを開き、患者さんの病状や治療内容等について話し合い、チームメンバー全員が患者さんの理解に努め、療養をお手伝いする上での目標と計画をもって介入をスタートします。

診察においては、医師より現在の糖尿病と糖尿病腎症の状態、薬物治療について、生活の中で気をつけていただきたいことについて説明があります。

看護師と管理栄養士からは、医師の指示のもと、診察の待ち時間や診察後に面談をさせていただきます。患者さんのお仕事や生活環境に目を向け、心も健康に、前向きに療養に取り組んでいただけるような支援を心掛けています。そして、検査結果と症状から、ご自身の体の理解を深めていただけるよう検査データと糖尿病腎症についてお話させていただきます。日々の生活の中でストレスや負担が生じることがないよう、食事療法や注射薬、血糖自己測定などの自己管理を継続していけるような工夫を患者さんと一緒に考えてさせていただいております。糖尿病合併症の一つである足病変(足え疽など)を予防するためのフットケアも実施しております。